あれから一年半
初めてのMIDI コントローラー自作をして、仮の状態のまま早幾年。
最近自分はヒトの子ではないのではという時間感覚です。
前回の記事で書いた工作をやっているときに、「継続的に電子工作しよう」という意思が芽生えて、今回のトライとなりました。
思い出すところから始めると時間がかかるし、少しでも成長したいので…。
入念な準備を経てケース加工にかかる…が、
自作パーツの中ではケースは高いし最終的な出来映えに直結するので、前回は逃げた結果ああなりました。
今回はやるぞということで結構時間をかけて下書きを作成。
ピッチリと下書きをセットし、いざポンチ!(適当なビスを使用)
ほぼズレなく打てました。
右上の方は基板に取り付けたタクトスイッチを頭だけ出す穴を開ける予定で、前回の作成で僕の工作レベルとしてはシビアな精度が求められることがわかっていたので、より念入りに作業しました。
せっかくポンチを綺麗に打ったのにうっかり別の径のところに穴を開けないようにマジックで印をつける念の入れようです。
ポット用の20個の穴を計画通りに開けられました。
無言でコントローラー投げる気持ちです。(ゲームだったら)
タクトスイッチ用の穴の箇所で即ミスりました。
左下の段階ですでにズレてるんですが、左から2列目の穴で盛大にズレました。
タケノコドリルの先端4mm一発でやったのが舐めプだったと反省。
慎重に細いドリルからやるべきでした。
しょうがないので、でっかい穴を開けることに。
ある程度ドリルで開けた後、手持ちの棒ヤスリで削ったらそれなりに綺麗な四角い穴をつくれました。
スイッチの頭だけ出すためのパネルを、何かあった時に使えるかもと取っておいたシガリロの缶で作成。
Villiger MINIの缶からいい感じに使えそうな部位を選択しカット。普通のハサミで切れました。
最初は「MINI」の部分を使うつもりでしたが(MIDIとかけて)、穴開けでまたミスって「villiger」の部分になりました。
パーツ取り付け&配線作業
失敗の穴埋めのためエネルギーと時間を取られましたが、ケース加工という大仕事が終わりました。
やっとやりたかった電子工作的部分に入れます。
ポットの配線は気が遠くなったので、一先ずタクトスイッチの基板を作って完成形を確認。シンプルにしたかったのにパネル化したことで当初のちょっとイメージが変わってしまいましたが、自作物の味だと思って好意的に受け入れることにします。
ツマミは秋月電子で安く売られているものですが、見た目が気に入ってます。
続いて、Arduino UNOとの接続についても確認。
動作的には試作の時と変わらないのでちゃんと確認してませんでしたが、改めて確認するとアナログマルチプレクサを使用する場合、デジタル入力(タクトスイッチ部分)が7個までしか使えない疑惑が浮上し、また急遽の変更で余ってるアナログ入力に圧力センサーを使うことにしました。
記事にはしてませんでしたが、圧力センサーをポット同様に動作させる入力も試作済みです。
さらにゴチャついたけど、これはそういうものということで。
1つ減らしたスイッチの穴は、再びシガリロの缶を切り出し、なるべく目立たないように埋めました。
圧力センサの配線を忘れてもいいようにメモ。
タクトスイッチの基板裏面を利用して圧力センサ用の10kΩ抵抗をつけました。
触れませんでしたが、タクトスイッチの必要ピッチもミスってて、通常1個4マスで取り付けるサイズですが、間違えて3マスしか用意してなく、無理くり1個3マスに収めてます。
その結果、一直線で済むGNDの配線がジグザグになるという手間が増えることとなりました。でもまぁ省スペースで済ませられたことを良しとします。
配線を完成させる
可変抵抗やスイッチなど入力周りが集まるケース上部と、Arduino UNOとマルチプレクサが収まるケース下部。
マルチプレクサの箇所はブレッドボードでいきます。
今回一番言いたいところ
そうそう、今回アナログマルチプレクサー はTC4051BPを使用しました。
この工作の参考にしている下の動画では、74HC4051というものを使用していますが、僕が見つけた取扱店としては千石電商の105円で、ちょっと高いなぁと思って別の物を探したところ、秋月電子で前述のものが40円であり、データシートを見比べても同じようなものっぽかったので試しに買ったところ、無事に目的の動作が出来ました。
今回マルチプレクサは3つ使用しています。
マルチプレクサを複数使う方法は初めてでしたが、S0,S1,S2 の接続は枝分けする形で大丈夫でした。上の写真のブレッドボード右側の黒とオレンジの線がそれです。
コードは作れないので、その他も書き換えだけで済ませています。
ギチギチの内部配線
ビニル被覆の電線を使ったので太くて収まるか怪しい具合でしたが、なんとか収まりました。
Arduino UNOのUSB端子はケースに露出させず(穴開けと固定が面倒だったから)、ケーブル繋げっぱなしでケースから出す方式にしました。
ブッシングは19mmを使用。USB TYPE-Bの頭をギリギリ通せました。
ケーブルを引っ張って中で暴れないように結束バンドでArduino UNO の取付ケースと固定します。
Arduino UNOとケースはマジックテープで固定。貧乏性なので抜き取りが面倒な取付ができませんでした。
今度は1000円ちょっとの互換品を買って置き換えてみようかなと思っています。
先日アマゾンのセールの時は千数百円だった気がした↓(今日時点2499円)
EXP用SW付ジャックの配線ミスと修正
配線を終え、プログラムを書き込み、MIDIモニタを開き、「どうだ!」とノブを回すも動作がおかしい…。
探ってみるとEXPペダル用のスイッチ付きジャックの配線をミスってました。
「やりそうなミスはやる。俺はそういう人間だ」と開き直り始める程度の疲れの中、修正します。
MIDIモニタに触ってないノブの信号が出ていたり、動かしてるのに反応がなかったりと、何かおかしいので他にもミスを探してみると、直で+5V がアナログ入力にいっているのを発見。下のメモのように10kΩの抵抗をSW-GND間に繋ぎました。
ようやく完成!
右上の方に人間性が表れちゃいましたが結果的にスペースの有効活用かつ入力方法の追加となりました。ノブはコンパクトに20個収められたし、作りたかったものは出来ました。
次回、アナログシンセサイザーのノイズトースターのキットを作った記事で使用動画を載せたいと思います。