ストラップピンを付けたいだけだったのに…
始まりは私の些細な不満からでした。
私は気軽に楽しめるギタレレがお気に入りで毎日楽しく弾いていました。
けれどある日、ほとんど立って弾くこともないのに「ストラップがあればもっと弾きやすいのに…」と思ってしまい、その思いは日に日に増して、いつしか私の心のなかで絶対にいつか解決しなければならない問題になっていました。
それからというもの、私は何かに取り憑かれたようにギターやウクレレ用のストラップピンを調べる日々を送っていました。
今考えるとその時からすでに歯車は狂い始めていたのだと思います。
そんなときにあるサイトで知ったのが”エンドピンジャック”という商品でした。
それはストラップピンとジャックを兼ねたもので、エレキのアコースティックギターなどに使われます。
私はその無駄のない形状と機能性に俄然興味が湧き、好奇心を抑えきれなくなっていました。
この時点でもう取り返しのつかないところまで踏み入れてしまっていたのです。
……ということで始めます。
圧電素子をピックアップにする
秋葉原の千石電商で売っていた102円と204円の安いものを使います。
技術的な裏付けはしてませんが、「共振周波数の違う2つのピックアップをミックスすることでより立体的なサウンドに」という謳い文句が脳内に浮かんだのでそれで行きます。
エンドピンジャックの写真は撮り忘れましたが、同じく千石で980円で売っていたものを買いました。
形は下記リンクのものと同じだと思います。(値段違うけどこれかも)
千石電商ではギターやベースのいろいろなパーツや工具が売っているので自分で何かやりたい人にはいいお店です。
ギタレレに穴を開ける
変なところに穴を開けては愛着がなくなるので、できる限りセンターを探し目印を打つ。
不可逆な操作しちゃうぞ~…やっちゃうぞ~…いくぞ~?
電動ドリルでまず小さい穴を開けました。もう引き返せない。
ここでたまたま見つかったテンプレートでジャックが通るピッタリサイズの12mmをマーク。穴の広げすぎを防ぎます。
手持ちで一番太いドリルまで開けたところ。
12mmのドリルを買いたかったけど、材料購入日には売ってなくて買えませんでした。
買うつもりでしたが、たぶん今回しか使わないものに1000円弱使うのはコスト的にやめとこうと判断し、30分を目処にリーマーとヤスリで作業スタート。
コスト意識を発揮する素人。
ある程度まで穴を拡大してからは、適宜ジャックが入るか確認しながら作業し、微調整しながら40分くらいで完了。
電動ドリルに紙ヤスリを巻きつけてグルグル回転させる匠の技で意外と綺麗に仕上がりました。
予想より分厚かった。
リーマーは外側からしか入らないので、内側をたくさん削って穴を円錐型から円柱型に整える作業となりました。
とりあえず、壊さなくてよかった。
圧電素子を配線する
劣悪な作業環境。
通し忘れの儀。
ジャックやプラグのハンダ付け時のあるあるですね。
誰も見てなくてもお約束をやるオレ。
線材は家の押し入れにあった電子工作用として何色かまとめて売られている適当な電線です。
おおまかな取り付け位置を決めていい具合の長さにカット。ボディ内での収まりが良くなるようにネジネジしておきました。
この段階で一度音を確認するためにボディ表に圧電素子を取り付けて弾いてみたのですが、共振周波数っぽい音でハウリングしまくりでどうにもならず。
実は前にもボディ表に圧電素子を貼って疑似エレキ化したことがあるのですが、そのときは今回のようなことは起きなかったのであれれ~?という感じ。
2枚並列に繋いでるのが何かあるのかなと思って1つで試してもダメ。
誰もが諦めかけたその時―
「分厚いリャンメン持ってこい」
匠が、動いた。
薄いテープだと振動を拾い過ぎてしまうようなので、分厚い両面テープで接着することにしてみたところ、うまくハウリング的な音は解消。
(一応言っておきますが、ずっと一人です)
ジャックは針金ハンガー的な太さの銅線と転がってた麻紐で上手いことボディ内を通し、いい具合にナットを締めてほぼ完了。
あとは配線が外から見えないように処理します。
ケーブルを止めるやつを使いました。
これも千石で購入。(たしか20円/個)
ちょっと長かったけど見えないように押し込んで解決。
振ってもブラブラして音を出すことのないようにきっちり止めてやりましたよ。
完成
目標の「壊さない」を達成できました!(そうだったのか)
カッチョイイ感じになり満足度120%です。
ピックアップ取り付けは上の画像の辺りです。
当初は大小を逆に付けたかったのですが、裏の木材と干渉してしまい、貼れるのがここくらいでした。
恥を忍んでどんな感じの音かアップする有能。
他のパート付きのも録ったので追記。
iphone6とiRigを接続してGarageBandで録音しています。
ギタレレの生音をiphoneのマイクで録るよりはよくなりました。低音が拾えなかったので。
ちなみにギタレレはオプティマの弦でレギュラーチューニングにしています。
あらゆる意味でチープサウンドを作っていきたいと思います。