こずぶろ

日常生活や趣味で得た経験・情報を盛ったりせずに記します。

【アクティブ/パッシブ切り替え改造】Active/Passive switch & TONE Controlの増設(Fender Mexico Deluxe JAZZ BASS)

エレキベースをカスタム

意外と長く続いてるGarageBand遊びですが、最近は楽器の音色が気になってしまうモードに入ってしまいました。

サウンドは大事ですが、Brushy One String を知った時に、「音楽は魂…。ろくに弾けないクセに機材にこだわってる自分、ダサすぎ…」となって以来、細かいところまで追求するのは自分には必要ないと割り切っていました。

 

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しかし、やっぱり感じてしまったのです。
コレジャナイを。
イメージしてる音が出てると楽しく演奏できるし、なんか納得いかない音が出てると気になって全然楽しくないのです。

僕は楽しむためにGarageBand遊びをしているので、出したい音を手に入れるべきなのです!!

ということで、アクティブオンリーのフェンダーメキシコ デラックスジャズベースをパッシブでも使えるように改造しました。

 

配線図を入手

今回改造するベースは2010年頃製のモデルです。
とりあえず本家HPで調べてみると、同じモデルはもうないようです。
後継の現行モデルにあたりそうなDeluxe Active Jazz Bass のサポート資料のリンクを開いてみると、ご丁寧な配線図が載っていました。

https://www.fmicassets.com/Damroot/Original/10001/SM_014351XXXX_Fender_Dlx_Jazz_Bass_Active_REV_A.pdf

 

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人間性が垣間見れる

パーツリストの品番などチェックし、プリアンプやポットは現行と同じものが付いていて、異なるのはパッシブアクティブ切り替えスイッチだけだとわかりました。

この通りに配線すればいけるぞと思ったのも束の間。(最終的にはメモ書きのようにやりました)

現行モデルはアクティブ/パッシブスイッチが搭載されていますが、パッシブ時のトーンコントロールがないとのこと。

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取り付ける場所の制約やパーツの有無、コストなどを検討した結果、以下のようなパーツで改造をすることとしました。

  • アクティブパッシブ切替スイッチ(トグルスイッチ6p ON-ON)
  • トーンコントロールポット(1軸2連250kΩ Aカーブ、0.022μFコンデンサー)

トーンコントロールポットの役割は、アクティブ時のMIDコントロールとパッシブ時のトーンコントロールになります。
機能的には2軸2連センタークリック付き100kΩBカーブ(アクティブ用)/250kΩAカーブ(パッシブ用)がほしいのですが、抵抗値はそんなものなさそうで、2軸2連のツマミがオリジナルで揃えると高価なので却下。

アクティブとパッシブを素早く切り替えて演奏することもないと思うので、1軸でいきます。

あと、インチ規格のものが欲しいけど、それもちょうどいいものがなくてミリ規格のもので妥協します。

 

欲しい可変抵抗器を作る

抵抗値の違う可変抵抗器はどうしようと考えたところ、250kΩAカーブに並列で180kΩを繋いで100kΩを作れば、なんとなくBカーブっぽくなることが理論上わかりました。
雰囲気で実測したところ理論通りっぽかったのでこれでいきます。

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googleスプレッドシート便利

 

加工作業

配線図と現物を見比べて、本当に大丈夫かよく確認し、いざ作業開始。

まずはスイッチを取り付けるため、プレートに穴を開けます。

いきなり不可逆な加工でドキドキ。

せっかくだからUSAのアメリカンウルトラシリーズのような位置にしようと試みます。

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開きました。このプレート固かった。

 

続いてポットの頭を切ります。
100均の金鋸で頑張りました。(刃の通し方が変なことにはツッコまないこと)
これを機に、手頃なグラインダーを買おうと決意。

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下ごしらえはできました。

収まるはずですが、本当にパーツが収まるかチェック。

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ギリギリを攻めた結果、ギリギリの収まりに。

変な汗出るレベルでピッタリ収まりました。
ちょっとした思いつきでセンターからずらしたスイッチがだいぶ危なかった。

配線後に改めてわかったのですが、配線図の通りの位置に付けたほうがワイヤーとの干渉も少なくなります。
写真の位置だとスイッチの真下にジャックに繋がる穴があって、そこへ通る配線とぶつかってしまいあまり良くありません。

ちゃんとしたい人は気をつけてください。

 

新設ポットのシャフト径は元々ついていたものより細いですが、ワッシャーを噛ませて取り付けたら問題なく固定できました。

 

半田付け作業

あとは配線をするだけです。

まずはポットを作ります。

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並列で繋ぐ180kΩはオーディオ向け炭素皮膜抵抗を使いました。

 

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コンデンサーはオレンジドロップとかビタミンQとか迷ったのですが、ほしいのが売ってなかったのでオーディオ界で評価されているアムトランスのフィルムコンデンサーを試してみました。
サイズが小さく、今回助かった部分です。
オレンジドロップとかだったら収まらない可能性があったと思います。

 

あとは配線図を確認しながら配線をしていきます。

ボリュームポットに繋がるワイヤーを、以前ピュアオーディオの人にもらったウエスタンのビンテージ線にしました。無駄に。
ジャンクボックスの肥やしにしてもしょうがないので使える時に使っていきましょう!

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配線完了!!

音出しOK!!!

初めて自分でベースに手を加えましたが、問題なくやりたかったことができてよかったです。安堵。

ちなみにハンダはギター系定番のKester44を使いました。

 

試奏

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ベースの試奏でギターが目立つ録音をしてしまうお茶目さ。

アクティブとパッシブの比較をやろうと思ったのですが、どちらも向いてる用途があるし単純な比較はあんまり意味ないかと思いやめました。(本当は演奏がうまくないので意味ある弾き比べができないのでやめました)

 

2022.03.20追記---------------------

最近作ったパッシブの音がデカいサンプルです。

www.youtube.com

追記ここまで---------------------

 

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セッティング等違いますが、アクティブで録音したものを一応。

 

定番アンプアプリ「Amplitube」の良さに気づく

パッシブモードを得たわけですが、今ひとつコレジャナイ感が拭えず、Amplitubeというアプリを試してみました。

iPhone向けのフリー版を使ってみた感想としては、GarageBandよりも生っぽいサウンドが録れるなという印象を持ちました。

フリー版では制限がありますが、アンプ、キャビネット、マイクなど変更して得られるサウンドの変化を十分に感じられ、このアプリの持つポテンシャルを理解できます。
オールインワンバンドルが現在9000円と、BOSSのエフェクターくらいの価格なので、もうちょっと使ってみて痒いところに手が届かなくなったら買おうと思います。

 

ピックアップ交換とか、そもそもプレベが欲しいとか、些細な'気になり'から大掛かりな解決案を実行したい衝動が芽生えましたが、大人なので上手く窘めることができました。

物事はほとんどの場合、複合的な要素からなっているのだということを忘れないようにしたいですね。

 

今回の工作、押し入れの4分の1を占拠している工作グッズを久々に役立たせることができたのも満足ポイントです。

うちには要るものしかないんだ!!!!!!!!!!!!(突然の発狂)